チーム分析「インテル・モビスター」 ①
こんにちは〜。
ワールドカップもグループステージが続々と終わっていますが、私の応援していたアイスランド🇮🇸は敗退が決まってしまいました。(´;ω;`)
非常に残念です。
アイスランドの分も日本代表を応援しようと思うので、日本は頑張ってグループステージ突破を決めてほしいですね!
※今回の記事はいつもより長くなっていますのでご注意ください
さてさて、今回のテーマについてですが先日質問箱にこのようなものが来ていました。
[https://twitter.com/giriguro/status/1009753539860578304:embed#分かりました〜。更新めっちゃサボっちゃってますが頑張って書きます。できるかな...。ワールドカップ観戦が結構忙しい(笑)。てかブログ更新ほんまにサボりすぎでやばい...。
分かりました〜。
— グロッケン(桐灰) ※W杯中なのでうっさいです (@giriguro) 2018年6月21日
更新めっちゃサボっちゃってますが頑張って書きます。
できるかな...。
ワールドカップ観戦が結構忙しい(笑)。
てかブログ更新ほんまにサボりすぎでやばい...。 #peing #質問箱 https://t.co/JUgvqJipWc
インテル、バルサ、エルポソというのはスペインリーグの3強と呼ばれるチームのことです。
イタリアのインテルではありません(笑)。
ということで、今回から各チームの戦術、特徴というものに焦点を当ててやっていこうと思います。
残念ながら僕もめちゃくちゃ暇というわけではないのでそれぞれのチームを何十試合も観た、というわけにはいかないのですが知ってる範囲で頑張って解説していこうと思います。
スペインのフットサルとか知らねーよ、って人にもなるべく分かりやすく書こうと思うので是非お付き合いいただければ。
最初はインテル・モビスター編です。
(1)チーム紹介
インテル・モビスター。
フットサル好きなら1度くらいは名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
現在、世界で一番強いフットサルチームとの呼び声が高いチームです。
2017ー2018シーズンも見事スペインリーグを制覇、さらに欧州王者にも輝きました。
この銀河系軍団を現在率いているのがヘスス・ベラスコ監督です。
残念ながら私はフットサルにがっつり興味を持ち出してからまだ1年ちょっとしか経っていないので詳しいことは分かりませんが、世界屈指の名将とも呼ばれているらしいです。
その名声やチームのスタイルなどを見ていてもグアルディオラに近いなぁ、と感じたりします。
数々のスター達をまとめあげタイトルをいくつも獲得するその手腕には本当に脱帽です。
いつか教えを請いたい(笑)。
(2)オフェンス編
チームの紹介はこれくらいにして具体的なチーム戦術について見ていこうと思います。
まず最初はオフェンスです。
どのような感じで紹介していくか非常に迷いますが、適当にトピックこどに紹介していく形にしようかなと思います。
専門用語が飛び交って意味が分からないっていう人は、頑張ってググってください。(すみません)
もしくはこのブログを最初から読んでいただけるとある程度の用語は頭に入ると思います。(ただの宣伝ですね(笑))
※トピックは次のようなかんじになりました。
①システム
②偽ピヴォの攻め方
③クワトロの攻め方
①システム
最初のトピックはシステムについてです。
サッカーでいうフォーメーションです。
インテルは主に「クワトロ」と「偽ピヴォダイヤモンド(以下「偽ピヴォ」)」を使用します。
偽ピヴォのシステムの場合はパスを回している間にクワトロに崩れることもたまにあります。
逆もまた然りですが、クワトロがメインの場合はその形を維持することが多いように感じます。
偽ピヴォは主に右サイドに偽ピヴォを置いた形が用いられます。
その理由としては偽ピヴォとしてプレーできる選手が左利きだからです。
それが8番ソラーノと99番エリサンドロです。
もちろん右利きのピヴォもいるにはいるのですが、怪我の関係など色々あってどちらかというと2017ー2018シーズンではこの2人が重宝されていました。(因みに2人とも移籍組です)
か
つまり、この2人のどちらかが出ている場合は偽ピヴォ。
そうでなければクワトロ。
という形を取っていました。
こうすることで攻撃のパターンが増え、相手ディフェンスの攻略がしやすくなるわけです。
②偽ピヴォの攻め方
各システムについて見ていこうと思います。
偽ピヴォシステムを支えるのは偽ピヴォです。
この偽ピヴォにボールを当てることで攻撃の起点を作っていきます。
つまり偽ピヴォの選手はボールをキープできるのはもちろんのこと、ターンしてシュートを打つというフィニッシュの役割も求められます。
この役をしっかりとこなし、相手にとって大きな脅威となったのが99番のエルサンドロ選手です。
1つ、その象徴的なシーンを紹介しましょう。
プレス回避(偽ピヴォ、偽ピヴォ当て、内側ターン、反転シュート、こぼれ球、ゴール、エルサンドロ)
彼の売りは相手の当たりに全く動じることのないフィジカルと破壊的なシュート力です。
もはやそれだけでやっています(笑)。
まあピヴォっていうのはそういうもんですね。
相手チームからするとこのエリサンドロへボールを渡してしまうと反転シュートを警戒するために中を絞ることを余儀なくされます。
こうなるとなかなかディフェンスラインを押し上げることができず、どうしても主導権がインテルへと行くわけです。
さらにエリサンドロだけでなく同じレフティーのソラーノや右足のフンベルトなど、他にも良いピヴォがおり攻撃の厚みは増します。
このように偽ピヴォへボールが渡りだすと反転に警戒しすぎて、次の動画のように上がってきた選手へのケアが遅れてしまうこともあります。
クリアランス(ロングスロー、偽ピヴォ当て、内側ターン、クロス、ミドルシュート、エルサンドロ)
ただ、他の偽ピヴォを採用しているチームに比べるとこのように偽ピヴォにボールを当てた後に別の選手が絡むことは少ないです。
理由としてはそのようにすることでカウンターのリスクを減らせること。
そしてもう1つは、逆に偽ピヴォを孤立させることでアイソレーションのような形を狙っているのだと思われます。
質の高いピヴォを抱えているからこその戦術と言えるでしょう。
③クワトロの攻め方
先ほどは偽ピヴォを紹介しましたが、インテルの代名詞とも言えるのがこの「クワトロ」です。
インテルのクワトロは芸術的と称されるされることもあるほど(私が言ってるだけですが(笑))完成されています。
クワトロに関して語りつくすことなど不可能に近いとは思うのですが、インテルのクワトロを支える主要な戦術・パターンを紹介していきましょう。
パラレラ
インテルは他のクワトロを使用するチームに比べても、このパラレラを上手く有効活用しているように感じます。
その中でも特に多いのが、次のような流れのパラレラです。
上手くプレスにはめても、逆にこのパラレラでピンチに陥る。
まさにカウンターパンチのような威力を持っていると私は考えます。
インテルのプレス回避を大きく支える戦術の1つと言えるでしょう。
参考動画
プレス回避(クワトロ、3人目の動き、フリックパス、パラレラ、1対1、シザース、舐めシュート、ゴール、ポラ)
中央パラレラ
こちらも前のパラレラと同じ効果を持つ戦術になります。
クワトロをやっているチームは基本的にこれが大きな狙いになってきます。
したがってもちろんインテルでも多く見られる戦術となってきます。
パターンとしては次のように1個飛ばしから3人目の動きという形で狙うことが多いように感じます。
参考動画
クリアランス(クワトロ、ピサーダ、サイ、1個飛ばし、3人目の動き、中央パラレラ)
ジャグナウ
クワトロの基本は2人組の関係です。
パラレラがあるということはジャグナウもあります。
パラレラ・中央パラレラ・ジャグナウをクワトロの3種の神器なんて呼んだりします。(大嘘です、今適当に考えました(笑))
まぁ、とにかくこのジャグナウもインテルのクワトロにはよく見られます。
参考動画
プレス回避(クワトロ、2枚抜け、1個飛ばし、フィクソのフィンタ、エントレリネアス、フィンタ、リターン、フィクソのずらし、ジャグナウ、サイドシュート、ガディア)
ピサーダ
インテルの非常に特徴的な戦術がこのピサーダです。
以前ブログでも紹介したことのある個人戦術ですね。
インテルはこのピサーダを使う頻度が非常に高いです。
感覚ですけどね。
このピサーダを上手く使ってハイプレスをかわしている場面も珍しくありません。
特にカーテンからのピサーダなんかは鉄板です(笑)。
ピサーダはスペースと人をある程度把握しなければいけないので難易度が高いのですが、インテルの選手たちは難なくやってのけてしまいます(笑)。
インテルの試合をたくさん見ると「あ、これピサーダのパターンかな?」なんて予想できるかもしれませんよ(笑)。
参考動画
定位置(偽ピヴォからクワトロへ、ピサーダ、3人旋回、横ブロック、フィンタ、アラコルタ、サイドチェンジ、シュートパス)
優れた選手が多く、基本的に質的優位に立っているインテルはアイソレーションを多用します。
アイソレーションについてはこちらで言及しているので興味のある人は見てみてください。
それで、インテルは主にこのアイソレーションへ次のようなパターンで移行します。
偽ピヴォの場合はこうです。
クワトロの場合がこう。
ここから突破力に自信のある選手がおのおの仕掛けていきます。
ここで代表的かつ対照的な2選手を紹介しましょう。
ガディア
利き足は右足。
チーム内最多得点を誇る規格外の点取り屋です。
とにかく点を取ります。
この選手なのですが、左サイドライン付近で行う緩急を活かしたドリブル「カンビオデベロシタード」を好みます。
この場合縦に突破することが多く、左足のシュートにも自信があることがうかがえますね。
参考動画
定位置(偽ピヴォ、偽ピヴォ当て、アイソレーション、縦突破、サイドシュート、ガディア)
利き足は左足。
フットサル界では誰もが知っているスーパースターです。
華麗な足技だけではなく、チームへの献身的なプレーや高いインテリジェンスなど文句なしの世界を代表するアラです。
この選手はガディアとは異なり右サイドで正対した状態でのドリブルを好みます。(場合によってはカンビオデベロシタードもします)
彼はカットインすることが多く、相手ディフェンスを半歩ずらしてミドルシュートなんて場面はよく見られますね。
リカルジーニョと1対1なんて想像するだけで恐ろしい(笑)。
参考動画
アイソレーション(アラ、正対、カットイン、ミドルシュート、ファインセーブ、リカルジーニョ、セダーノ)
ということでオフェンス編は以上となります。
まだ紹介しきれていない部分もありますが、ボリュームもすごいことになってしまうのでこのへんでとどめておきます(笑)。
いかがだったでしょうか?
インテルというチームはフットサル界の華のような存在でもあります。
是非一度動画なりなんなりで観戦してみてください。
わくわくすること間違いなしですよ(笑)。
次はディフェンス編に入っていきます。(*^^)v