美しさの源 ~渦~ (2)
動きに魅力を感じるというのは一体何なんでしょうか。
これは一種のフェチのようなものなのだと思います。
つまり人を選ぶ可能性が高いです。
例えば素数。
素数になるととても喜ぶ人がいる、なんてことはよく聞いたりしませんか?
長い回文。
「素でキスできんほど好きです。」
前から読んでも後ろから読んでも同じ。
それに何の意味も意義もありません。
でも、人はこれに美しさを感じると思うのです。
そういう意味で私は「芸術」という捉え方もありなのではないかと思います。
スポーツに美しさなんて・・・、と思う人もいるとは思います。
楽しみ方は本当に人それぞれだと思います。
なので、できれば私のこのブログも「机上の空論」と一蹴せずにそういう捉え方もできるんだなぁと思ってみていただければと思います。
さて、では果たして美しさを形作る要素とは何なんでしょうか。
私はピッチ上に現れる図形が、その美しさを象徴しているのではないかと思っています。
サッカーでは良く「4-3-3」といったフォーメーションを使用すると思います。
もちろんフットサルでもフォーメーションという概念はよく使われます
主に次の3つが有名所ですね。
① 1-2-1 ダイヤ
② 2-2 ボックス
③ 4-0 クワトロ(台形)
(左から順に①②③)
どうでしょうか?
たった4人の、何気ないフォーメーションではありますが、幾何的にこの図を見ることはできないでしょうか?
フィールドプレイヤーは4人ですから、その4人を線でうまくつなぐと四角形ができあがります。
①はひし形、②は正方形、③は等脚台形。
そのような図形に見えてきやしませんか?
私はこれだけでも美しいと感じてしまいます。
プレイする側ではなかなか気づくことのできない、俯瞰したときの美しさ。
これがフットサルを観る上での大きな魅力の一つだと思っています。
しかし、フットサルは動的なスポーツです。
いわばこのような図形は1つのピースに過ぎません。
襲い掛かってくる相手ディフェンスをくぐり抜けるとき、図形は破壊されます。
美しかった図形は跡形もなく消えてしまいます。
ピッチにいる選手がその図形を取り戻すことは非常に困難です。
彼らは平面上でしかその目をもっていません。
平面を見下ろす形になって、やっとその図形的意味に気づかされます。
意思決定が四箇所で行われてしまえば、それが秩序を取り戻すのはとても難しいことです。
しかしトップレベルの選手たちはそれを難なくやってのけます。
気が付けばそこに再び綺麗な図形が存在しています。
フットサルを観だした当初はそれが何故起こっているのか理解できませんでした。
その答えの鍵が「渦」です。
(続きます。やっと渦の内容に入っていきます。長くてごめんなさい(._.))