観るフットサル

フットサルに関して、戦術等を通してその魅力を書き連ねていくだけのブログです。

パラレラ 〜スペースを追求した先に〜 (3)

こんにちはー。

先日、日本対マリの試合をテレビ観戦していましたがやっぱり皆上手いですねー。

当たり前ですけど(笑)。

サッカー選手はフットサルの選手とは違った上手さがあってそれはそれで非常に魅力です。

メッシがフットサルやってたらどんな選手にってたんだろうなぁ...。

 

はい、余談多すぎですね。

本題入ります。

前回まではパラレラの動きについて色々と話してきましたが、では実際にはどのようにパラレラを行うのか。

より具体的な部分に突っ込んで話して行こうと思います。

 

個人的にパラレラを行うことに適しているシチュエーションの条件が3つほどあるのかなと感じています。

もちろん割と曖昧にそう考えてるだけなので色々と間違えている部分はあると思いますが、まあ是非見ていただけると嬉しいです。

 

(1)スペースの存在

本当に当たり前というか、当然だろと思う人が多いと思いますがパラレラを成功させる上においてそのスペースの存在は必要不可欠です。

良い例としては偽ピヴォの状態からフィクソがパラレラを行うときなどです。

 

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このスペースが存在するかどうかという条件はパラレラの本質的な部分に関わってきます。

 

結局パラレラというのは縦のスペースを有効に活用する戦術だと言えます。

縦にぽっかり空いているスペースを追求した結果、パラレラとなる。

これがパラレラの本質と言えるわけです。

 

つまりパラレラを行うスペースの存在の有無はその成否を大きく分けると同時にパラレラを行うかどうかの重要な判断基準となってくるのです。

縦に空いたスペースの認知ができればパラレラを成功させる確率はぐっと高まります。

 

(2)ファーストディフェンスの位置

もう一つ、パラレラを行う際は確認しておきたい部分があります。

それがファーストディフェンスの位置です。

これも当たり前な話ではありますが(笑)。

まあ一応解説しますね。

 

次の2つの図を見比べてみてください。

 

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4番の選手(ファーストディフェンス)の位置だけ変えています。

前者はいわゆる「中切り」、後者は「縦切り」です。

縦切りの際はファーストディフェンスの頭を越すような浮き玉を送り込まなければなりません。

どちらがよりパラレラに適しているかは明確だと思います。

 

 

このファーストディフェンスの位置を瞬時に見極めることは容易ではありませんが、そこまで把握できるとパラレラのしやすさが変わってきます。

 

(3)スピードの緩急or方向の変化

3つ目の条件はより具体的な状況に即して話していきます。

 

一口にパラレラと言ってもその動き方には何パターンか存在します。

いわば、それぞれの場面に応じた動きをすることが必要になってくるわけです。

ただし注意してほしいのはあくまでそのような事例を紹介するだけで、それが絶対という訳ではないことに注意してください。

 

 

 

 

①ボールラインより深い位置にいるとき(ロングパラレラ)

文字だと分かりにくいと思いますが、要はこういう状況です。

 

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この時に取るべき動き方は非常に単純です。

相手に選択の余地を与えず一直線にスペースへ走りましょう。

この状況ではただ猛スピードで走るだけでも簡単にはディフェンスはついていけません。

 

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因みに個人的にはこのようなパラレラを「ロングパラレラ」と呼んでいます。

勝手なネーミングなんで気にしないでください(笑)。

誰かがそういう言葉を呟いていたのをパクった形です(笑)。

 

参考動画


プレス回避(ダイヤモンド、中トラップ、カーテン、パラレラ)

 

 

 

 

 

 

②ボールラインと同じくらいの位置にいるとき(ケブラパラレラ)

次はこのような状況からパラレラを狙う時です。

 

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もちろん先ほどのようにシンプルに縦のスペースを狙うことも可能なのですが、このような状況になるとディフェンス側にとっては少し簡単に守れてしまいます。

したがって、このような場合はもう少し工夫が必要になってきます。

それが折れる動き、「ケブラ」です。

図にするとこのようになります。

 

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私はこれに関して特に名前などつけてた訳ではありませんが、これからは「ケブラパラレラ」と呼ぶことにします(笑)。

 

 

参考動画


定位置(ダイヤモンド、ケブラ、パラレラ)

 

 

 

 

 

③逆サイドから走るパラレラ(カーブパラレラ)

次はこのように逆サイドにいる選手がパラレラを狙う状況です。

 

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このような状況で一直線に縦のスペースを狙うとどうしても態勢的に厳しかったりディフェンス側としてもついていきやすかったりします。

そのため次のように一旦近づいてから曲がるようにパラレラの動きに移行することが多いです。

これを取り敢えず「カーブパラレラ」なんて名付けてみました(笑)。

 

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また、ポイントとしては軌道だけではなくスピードの変化も大切になってきます。

次の図のように曲がるポイントでスピードを上げると効果的かと思われます。

 

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参考動画


ダイヤモンドによる崩し(逆アラ、パラレラ)

 

 

 

 

④高い位置からのパラレラ(フラッシュパラレラ)

最後にこのような状況からのパラレラを考えてみます。

 

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分かってる人がほとんどだと思いますが、このような状況からいきなりパラレラに移行するのは無理があります。

スペースを自分で消してしまっているからですね。

したがってまずはスペースを空けるためにボールライン付近まで降りてくる必要があります。

この動きを個人的には「フラッシュ」と呼んでいます。

そこに相手がついてきたところを狙って急激にパラレラを狙う。

これが私の言う「フラッシュパラレラ」です。

 

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このフラッシュパラレラ実際に見たことは少ないですが、ミゲル・ロドリゴ元日本代表監督の著作である「フットサル戦術パーフェクトバイブル」に書いてあるのを見て自分の頭の中にストックしました。

 

参考になるかもしれない動画


プレス回避(フィンタ、ボランチからのパラレラ、縦ワンツー)

 

 

 

 

 

 

 

かなり長くなってしまいました。

たったパラレラ1つを語るだけでこんなに長くなるというのは奥の深さを自分でも思い知らされます。

何気なくパラレラを使っている人も多いと思いますが、是非どのような状況がパラレラに適しているかなど深く考えてみるのも良いかもしれません。

3つの条件を満たしたときにしっかりと行えれば、パラレラも大きな武器になるはずです。

判断力も是非鍛えてみてください。

 

パラレラの判断に優れているな(何やねんそれ、限定的すぎるやろ(笑))と思う選手としてフットサルチームの方のバルセロナでプレーしているスペイン代表のTorlaという選手がいます。

是非バルサ戦を観るときは背番号4の選手に注視してみてください。

彼は自分で思っているだけですが判断力に非常に優れておりフリーランで味方を助けることが上手い選手だと思っています。

 

 

長々とパラレラについて話してしまい申し訳ありませんでした🙇‍♂️

これにてパラレラ編は終了です。

面白くないから見てないとの声はたくさんいただきますが、残念ながらブログの方向性を変えるつもりはないので悪しからず(笑)。

これからもお付き合いいただける方はどうぞよろしくお願いします:;(∩´﹏`∩);:

 

(この前、渦渦うるさいといじられました笑)