マッチレビュー 〜プレシーズンマッチ ハエン対UMA〜
こんにちは〜。
お久しぶりです〜。
グロッケンです〜。
何でもかんでも〜つけると変ですね(笑)。
現在大学は絶賛夏休み中で毎日フットサルの動画を見たりバイトしたり時には遊びに行ったりと充実した生活を過ごしています。
はい、全然充実していませんね(笑)。
もっと良い夏休みが送れるよう生活習慣から改善していきます。
さてさて。
今回は当ブログ初のマッチレビューをしていきたいと思います!
初めてのマッチレビューを行うのは、スペインリーグ1部に所属するチームによって行われたプレシーズンマッチです。
渋い!
渋すぎる!!
恐らく多くの方にとってそもそもチーム名すら知らないだろうと思われる非常にネームバリューの薄い試合を見ていこうと思います。
しかもプレシーズンマッチですからね、なかなかに渋いです。
そもそもどんなチームでどんな選手がいるかも分からない方がほとんど(てか多分皆さん)だと思いますし、しっかりとチームの紹介から始めていくので是非見ていってほしいなと思います。(この辺でUターンされるのが悲しい(><))
試合動画
#Pretemporada - Jaén Paraíso Interior FS vs Be Soccer CD UMA Antequera - YouTube
(1)チーム紹介 〜ハエン(Jaen)〜
まず最初に紹介するのはハエンというチームです。
多分ハエンって発音です。(スペイン語難しい...)
そもそもスペインリーグ1部は全部で16チーム所属しているのですが、このハエンというチームは昨シーズン16チーム中4位でした。
これだけでもなかなか上位クラブというのは分かるかと思います。
スペインはインテルバルサエルポソの3強がいますから、それに次ぐと考えるとなかなかすごいですよね?
サッカーでいうセビージャみたいな感じですかね?(笑)。
さらに、なんと昨シーズンのスペインカップでは決勝でインテルを倒し優勝!
国王杯でも決勝でバルセロナに惜しくも敗れ準優勝と快進撃を見せました。
まさにノリに乗ってきているチームです。
しかし、シーズンが終わるとこのハエンというチームにとって痛いニュースが入ります。
チームのエース、チノの移籍です。
(移籍先、オサスナマグナでの写真)
得点源であるチノを失ったハエンもただただ黙っているわけにはいきません。
チームの補強を行っていきます。
エルポソからピケラス、バルセロナからラファ・ロペスといったように何人かを引っ張ってきました。
こういった新戦力が上手くフィットするのか。
そしてチノの穴を埋める選手が現れるのか。
こういった部分が注目されるかと思われます。
※書き忘れていたのですが、ボイスという素晴らしいフィクソもバルセロナへと移籍してしいました
(2)チーム紹介 〜CD UMA〜
次に紹介するのは、UMAというチームです。
このチームは先程紹介したハエンとは打って変わって2部から昇格してきた新米チームです。
激戦のプレーオフを制して何とか這い上がってきた底力が魅力かと思います。
実はこのチームは以前1部に上がった時にたった1シーズンで即降格してしまったので、そのリベンジという意味も含めて気合充分かと思います。
昇格組ということもあり、申し訳ないですがあまりこのチームのことを知りません。(といっても他のチームもそんなに知ってるわけではないのですが)
ただ、恐らく大きな選手の流出は無いかと思います。
一方で1部でしっかりと戦っていくために補強はしっかりとしています。
昨シーズン1部で5位だったオサスナマグナからのビクトール獲得なんかは特に大きな移籍だったなと思います。
昇格組ということもあり、ハエンにどれほど食いついていけるかが注目となります。
(3)試合内容
試合は写真のようなハエンのホームで行われました。(ピンクがハエン、深緑がUMA)
まず、ハエンの方は次のような布陣です。
対する昇格組のUMAは次のような布陣です。
ハエンは主に次のような偽ピヴォのシステムを軸に戦います。
これに対してUMAはダイヤモンドとクワトロをセットによって上手く使い分けている印象です。
ディフェンスに関してはハエンがマンツーマン主体なのに対し、UMAばゾーンで嵌めようとしていた印象です。
両者ともプレスラインは高めでした。
試合内容としてはほぼ互角だった印象ですが、特徴的なポイントを1つずつ順に追っていきましょう。
①ハエンの偽ピヴォ
ハエンはシステムとして偽ピヴォダイヤモンドを使用していますが、その中でも特に大事になってくるのが偽ピヴォの力です。
ここでしっかりとキープして攻撃の起点となることで、ハエンは自分達の形を作っていきます。
この偽ピヴォに入ったのが右利きのビンヨバと左利きのブランディです。
両者ともしっかりとボールをキープして攻撃の起点となることはできていましたが、一方で得点に直結するプレーはあまりできていませんでした。
特にビンヨバに関しては昨シーズンからそうでしたが、足元というよりはもっと反転シュートを打つことが要求されても良いのではないかと思います。
ポテンシャルをまだ遺憾無く発揮てきているとは良い難いでしょう。
一方のブランディに関してはパス回しにも上手く加わったり積極的なディフェンスをしたりと偽ピヴォとしてのプレー以外でも持ち味があるため、ひとまずは及第点かなと思います。
②ハエンで存在感を放ったのは...
この試合を通して、やはり昨シーズンの躍進を支えた既存プレイヤーの安定感を実感しました。
特にフィクソを務めることが多いマウリシオはパス回しを円滑に進めるにあたって重要な存在であることを示したという風に思います。
また、ジアソンやカンポーイといった地味ながらもチームを支える選手たちの安定感にも気付かされます。
一方でピケラスやラファ・ロペスといった新加入組もこの試合で高い順応度を示してくれました。
ゴレイロも前後半で交代していましたが、両者とも特徴が異なりシーズンを通してゴレイロに関しても苦労はしなさそうな感じでした。
ここまで見るとハエンは完璧なチームに思えてきますね。
でもそうじゃありません。
一言で表すならば。
パリッとしない!
本当にこれです。
パッとした選手が少ないように思えます。
これはチームとして特定のタレントに頼る形ではない戦術を取っていることもありますが、それでもやはり色がある選手が少ないです。
これではここ一番という時になかなか踏ん張り切れないのではないでしょうか。
逆に言えば存在感を放つ選手が現れれば、さらに良いチームになると思います。
③UMAを支える大型ピヴォ
UMAはダイヤモンドとクワトロの両方のシステムを使い分けてると話しましたが、そのうちのダイヤモンドにおいて重要な存在であるピヴォを担うのが24歳のミゲルフェルナンデスです。
彼はこのゲームでも大きな存在感を放っており、UMAの2点目は彼へのピヴォ当てが起点となって生まれました。
恐らくハエン相手にある程度通用しているのを見ると、シーズンを通しても貴重な存在になるかと思います。
まだボールをもらう駆け引きの部分で負けてしまうシーンが散見されるので、その部分まで含めて改善できれば本当に怖い存在になることは間違いないでしょう。
非常に今後が楽しみな大型ピヴォです。
④UMAのクワトロ
UMAがダイヤモンドと共に使用しているシステムであるクワトロは想像以上に完成度が高く、さすがスペインだなぁと感じました。
主にパラレラを狙うことが多いように感じました。
ただ、ビクトールがやらかしたりなどまだ危なっかしい点もありまだまだ改善する余地はありそうです。
↓やらかしたビクトールがファウルで止める図
⑤両者に見られるセットプレー守備の脆さ
セットプレーというのは試合の流れを一瞬で変えてしまう大きな力を持っています。
つまりセットプレーでの失点のケアは非常に大切で、これができているとやはり試合の流れを掴むのも上手いです。
今回はそのセットプレーの守備において両者ともピンチを招くことが多かったのでそこを指摘しておこうと思います。
まず、ハエンの守備から。
コーナーキックにおいて次のような回り込んでのシュートへの対応が悪いことが2、3回ありました。
本来これはしっかりとディフェンス同士が声を掛け合って対応しなければならないのですが、そこがまだまだのように感じます。
失点こそしなかったものの、大きな課題の1つとして残ったかと思います。
次にUMAの方ですが、こちらは1点目の失点がまさにこのセットプレーから決められています。
内容はいたってシンプルでコーナーキックでの間の壁への間接ブロックです。
こちらも非常にオーソドックスな形で、充分対応する余地はあったと思います。
また、失点の前に一度同じシーンでピンチを迎えており何とか試合中に修正しておきたかったという風に感じます。
両者ともまだプレシーズンのため今後どのようになるか分かりませんが、しっかりと修正して開幕戦へと挑んで欲しいと思います。
⑥UMAのキックインにおけるパラレラ
1つ、気になるポイントとしてUMAが高い位置でキックインでパラレラを数回使用していたことです。
イメージとしてはこんな感じです。
高い位置のキックインでパラレラを使用するのはポルトガルのスポルティングというチームがありますが、スペインリーグではあまり見られないのでUMAにとっての1つの武器となれれば面白いかなと思います。
UMAの可能性を感じたポイントでした。
⑦パワープレー
試合の後半終盤では両チームともパワープレーを仕掛けていました。
ハエンに関しては非常に良いパワープレーだったように感じます。
主に形としては次のようなV字型を採用して、上手くパスを散らしながら攻めていた印象です。
得点には繋がりませんでしたが、好印象でした。
一方でUMAは少し特殊な十字形のようなシステムを使っていましたが、パワープレーの機会自体も少なくあまり良く分かりませんでした。
また機会があればしっかりと観察しておきたいです。
⑧残念な試合展開
ここまで色々と内容について見てきましたが、試合展開としては少し両者とも残念な部分がありました。
まず最初に失点したのがハエンだったのですが、その失点の仕方が非常に良くなかったです。
というのもいわゆるカウンター合戦という形になった時に、ボールを奪っていざカウンターという状況でミスをしてしまいショートカウンターを食らってしまうという形だったのです。
自分達のミスで失点を招いてしまったという意味では防げた失点であり、残念でした。
一方のUMAは試合の残り数秒での失点が本当に勿体無かったです。
あと数秒というところで相手がパワープレーをするのかどうかといった微妙な状態で、相手の出方を伺っている時に隙を突かれて失点し、2対3での敗北を喫することになりました。
これはゲームコントロールとしては大きな失敗のように感じます。
しっかりとした反省が必要だと思います。
(4)総論
ハエン対UMAのプレシーズンマッチは3対2でハエンに軍配が上がりました。
試合内容はスコアと同じく非常に互角の戦いで、まさに紙一重の戦いだったと思います。
その中で昨シーズン1部で躍動したハエンが何とか底力を見せることができたという展開だったのではないでしょうか。
ハエンはやはりエースの不在というのが大きく響いているように思います。
個人的にはエルポソから移籍してきたピケラスのアイソレーションを1つの武器として取り入れることで攻撃のバリュエーションを増やすべきかなと思います。
また、ビンヨバというまだパッとしないピヴォが覚醒すれば非常に面白いチームになるかと思います。
UMAは2部から昇格してきたばかりという意味では、非常に評価できる試合内容だったのではないでしょうか。
特に15番のミゲル・フェルナンデスというピヴォが1部の舞台でも活躍できる可能性を示せたことは大きいように感じます。
また他にも平均的な能力が高い選手が多く、今シーズンはもしかすると良い成績を残せるかもしれません。
非常に楽しみなチームの1つとなりました。
両者はなんと開幕戦でいきなり激突するというカードです。
開幕戦では一体どのようなドラマが待っているのでしょうか。
そしてハエンは昨シーズンの勢いを保てるのか、UMAはしっかりと1部に残留することができるのか。
見ごたえたっぷりの両チームに注目していきましょう!!!