その時、何故彼らは抜けたのか (1)
こんにちはー。
最近イニエスタが来日するという噂でツイッターなどが賑わっていますね。
来日したら是非一度は見てみたいですね。
イニエスタとポドルスキのコンビとかどこのビッグクラブやねん。(°_°)
イニエスタのプレーを見ていると本当にさりげないうまさが際立っていて、もう素晴らしいとしか言いようがないですよね。
出来る限り現役を続けて、引退後もしっかり活躍していったほしいですね〜。
さて、今回はタイトルのとおり「抜ける」ことに焦点を当てていきます。
今回も次のような質問にお答えする形で記事にしました。
分かりました!
— グロッケン(桐灰) (@giriguro) 2018年5月6日
頑張って書いてみます!
最近ブログ更新がちょっとしんどい(笑)。
私生活もあるので、なかなか時間も割きにくいんですよねー。
まあでも頑張ります!
早いうちに書けるように頑張ります。 #peing #質問箱 https://t.co/OZFGHx8qbW pic.twitter.com/SNyNE41S5A
抜ける基準というものがどうなっているのか、原則的な部分を紹介してから具体的な場面を切り取って見て行こうと思います。
(0)原則
どんなときに抜けることが良いのか、大まかな基準のようなものを紹介していこうと思います。
①ボールホルダーの状態
ボールを保持している選手の状態は非常に大事な要素となってきます。
何故なら抜けるという行為は一時的にパスコースが1本消えることになり、強いプレッシャーを受けている状態では致命傷になり得ます。
②スペースの存在
スペースが無い方向に抜けてしまっても味方の選手と被ってしまい、パスコースが死んでしまうことになります。
したがって、このスペースを突くことを意識して抜けることが大切になってきます。
③1個先まで見えているか
サイの際も話しましたが、抜ける動きは1個飛ばしとほぼセットだと考えてください。
つまり抜ける動きをした際にその先にパスラインが見えておかなければなりません。
このパスコースを意識して抜けることができると良いですね。
大雑把にこのような要素を意識することが大事かと思います。
これらの点に注目して色々なパターンの抜ける動きについて見ていきましょう。
(1)ダイヤモンドのフィクソのコルテ
定位置(ダイヤモンド、コルテ、1個飛ばし、アラアラ、アイソレーション、アラ、正対、縦ずらし、シュートパス)
動画の冒頭部分の抜ける動きについて見て行きましょう。
まず、システムは次のようなダイヤモンドです。
ここでディフェンスに注目してほしいのですが、ピヴォ当てを警戒して逆アラが強く絞った状態になっているのが分かるかと思います。
この状態の時は1個飛ばしのパスが出しやすい状況と言えるでしょう。
ここで、①のボールホルダーの状態は大丈夫なのは分かると思います。
次に②のスペースですが、次の図から縦にスペースが存在していることが分かるかと思います。
これはピヴォが少しボールとは離れたサイドにいるからですね。
したがって、パラレラの動きが有効ということが分かるかと思います。
さらに、先程も述べましたがしっかりと③の1個飛ばしを受けることができる逆アラの存在も確認できるかと思います。
以上からこのフィクソの選手はコルテと呼ばれる抜け方を選択したと推測されます。
ほんの2秒くらいのプレーですが、このような要素が詰まっているんですね。
結果的にボールホルダーは逆アラへの1個飛ばしのパスを選択しました。
(2)ダイヤモンドのフィクソのバックカット
プレス回避(ダイヤモンド、バックカット、サイ、1個飛ばし、偽ピヴォ当て、オーバーラップの動き、カットイン、ミドルシュート、ファインセーブ)
動画の4秒辺りのフィクソが抜けたプレーについて解説します。
このプレーは実はたった2つの要素で抜ける動きの選択に至ったと考えられます。
1つは①のボールホルダーへのプレッシャー。
図を見てもらえば分かると思いますが、そこまでプレッシャーがかかっていない状態ですね。
そしてもう1つは、これは原則にはありませんでしたが、フィクソに対するディフェンスの食いつき具合。
これが非常に激しいのです。
実はこの2つの要素が成立した瞬間次のようにスペースを攻略することができるのです。
因みに、②のスペースはライン間がありますし、③の1個飛ばしのパスラインも次のようにしっかりと確保されていますね。
恐らく先程の2要素からフィクソの選手はバックカットと呼ばれる相手ディフェンスの背中を取るような抜け方を選択したと思われます。
何故出したら抜けると良いかと言うと、パスを出した後はこのような状況になっていることが多いからなんですね。
この選手はあくまで出したから抜けているのではなく、しっかりと相手ディフェンスやボールホルダーの状態を確認して抜けるという選択をしています。
是非そのような判断にも注目してみてください。
すいません、今回は以上となります。(/ω\)
いかがだったでしょうか?
抜ける判断をしたときの選手の頭の中を分かりやすく書いたつもりではありますが、伝わっているか心配です。
この調子でやっていきたいと思いますので、興味のある方は是非第2弾もお読みください!