観るフットサル

フットサルに関して、戦術等を通してその魅力を書き連ねていくだけのブログです。

流動性の要「サイ」 (1)

こんにちはー。

 最近リカルジーニョの移籍の噂が取りざたされているのですが、その有力候補とされているのがポルトガルスポルティングというチームです。

このスポルティングは先日UEFAフットサルカップで現在リカルジーニョが所属しているインテル・モビスターと準決勝で対戦し敗れています。

そのスポルティングに移籍するかも、という状況なのでフットサルファンからすると面白い話題の一つなんです。

シーズンオフが楽しみですね。

ちなみに私の応援しているスペインリーグのパルロは先日リーグ5位のオサスナ・マグナと対戦し引き分けました。

依然降格圏ぎりぎりの順位ではありますが、チームの調子は悪くないようなのでこのまま残留を決めてほしい所ですね!(追記:パルロの残留既に決まってました!わーい!)

 

 

さてさて、本題に入っていきましょう。

今回は質問箱で「ピヴォアラについて解説してほしい」というのが来たのでそれにお答えする形です。

ピヴォアラってサイのことですよね???

違うかったらごめんなさい・・・。

で、まぁ質問されたとは言いましたがいずれやるつもりではありました。

と言うのもクワトロを語る上ではこのサイは絶対に欠かせない要素の1つだからです。

あ、私のこのブログの1つの目標としてクワトロについて解説したいと思っております。

解説というか、まぁ自分なりの解釈であったりとか。

クワトロ好きなんで。

 

で、このサイって一体何なんだ?って話ですね。

実は最近サッカー界隈の方でもこのサイについて注目されています。

その注目を浴びるきっかけとなったのがナポリポゼッションサッカーです。

このナポリがフットサルにおけるサイの動きを攻撃にふんだんに取り入れていたのです。

私もよくとんとんさんやれうすさんといった方々の動画を観て勉強させていただいています。

で、たまに3 on line なんて言い方がされているのを見ますが、これも私はサイとほぼ同義と捉えています。(違うかったらすみません)

いや、だからサイって何やねん?って話でしたね(笑)。

図で説明していきます。

 

サイっていうのは非常に定義自体は難しいです。

私も割とふんわりとしたイメージでこの言葉を使っています。

まず、偽ピヴォダイヤモンドを前提として話を進めていきますね。(偽ピヴォが分からない人は過去記事を見てください)

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ここで、アラの選手が次のように抜ける動きをします。

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すると偽ピヴォへのパスコースが生まれるので、そこに対してパスを出すのです。

これを私は1個飛ばしと呼んでいます。

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では、一体何がサイかと言うとこのアラの選手の抜ける動きをサイと呼んでいます。

ちょっと難しいですね(笑)。

抜ける動きがサイです。

それによって生まれたパスコースにパスを出すのが1個飛ばしです。

理解できましたでしょうか?

 

非常にシンプルですが、サイという現象自体はこれだけです。

要はこの動きからどのように展開させるかという部分が大事になってきます。

なので、サイ自体についての解説はここまでにしてサイからの発展部分をしっかりと見て行こうと思います。

ちなみに、ピヴォアラというのはピヴォとアラのポジションチェンジという意味だと思っていますので、つまりこれも結果的にサイの1種というわけです。

なのでピヴォアラについて質問されましたが、サイについて解説しております。

 

 

では、実際にサイからの展開について見て行きましょう。

 

(1)1個飛ばしからの中央パラレラ

これが一番サイにおける狙い所であると言えます。

アラの選手が抜けた後、1個飛ばしを行うとフィクソの選手が釣りだされます。(ということにとりあえずしておいてください)

それはつまり中が空いていることを意味しています。

サイから1個飛ばしを行ったときは、まず第一にこの中のスペースが狙い目となります。

そこを3人目の動きで狙い、一気に抜け出すのです。

図にするとこのようになります。

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参考動画

クワトロですが、分かりやすいと思います。


クリアランス(クワトロ、ピサーダ、サイ、1個飛ばし、3人目の動き、中央パラレラ)

 

 

 

(2)1個飛ばしからのパラレラ

これは抜けたアラが3人目の動きで単純にゴールを目指すのではなく、さらに工夫してパラレラを行うというものです。

もちろん、相手もバカではないのでそう簡単に3人目の動きを許してくれるわけではありません。

そのようなときの打開策の1つです。

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参考動画


クワトロによる崩し(パラレラ)②

 

 

 

(3)1個飛ばしからのジャグナウ

これは(1)に似ているように思えますが、3人目の動きでシンプルに裏を取れなさそうなときの方法の1つとなります。

(2)ではパラレラでしたが、それが今度はジャグナウになったのですね。

しっかりとベクトルの変化をつけることが大切です。

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参考動画


クワトロによる崩し(サイ、1個飛ばし、ジャグナウ、ボレーシュート)

 

 

 

(4)1個飛ばしからのカーテン

抜けたアラはただただ裏を狙うだけでなく、1個飛ばしのパスを受けた偽ピヴォを補助することも可能です。

補助も色々とありますが、このカーテンはよくサイからの展開で見られるものですね。

特にクワトロでのサイでよく見られます。

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参考動画

これもクワトロですが参考になると思います。


定位置(クワトロ、1個飛ばし、カーテン、偽ピヴォ当て、ピヴォ当て9

 

 

(5)1個飛ばしからのエントレリネアス

他にもストップすることも1つの手段となります。

ここでちゃんと覚えておいてほしいのは、ただ止まるのではなくしっかりとベクトルの向きを転換するという作業が必要だということです。

そうすると相手はアクションを警戒して距離をおくので、ライン間で受けることが可能となるのです。

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参考動画


定位置(クワトロ、サイ、1個飛ばし、エントレリネアス、リターン、パスミス)

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

サイからの展開は基本的に1個飛ばしになってきます。

1個飛ばしをされたアラは相手の守備の対応を見てしっかりとアクションを行いましょう。

今回は全て1個飛ばしについて見てきましたが、もちろん全ての場合において1個飛ばしできるわけではありません。

相手の守備も1個飛ばしされることを想定した守備を行ってきます。

次回ではそれについて詳しく説明した後、サイからの他の展開について見て行こうと思います。

是非お付き合いください。_(._.)_

 

 

※ピヴォアラに限って言えば、さらに偽ピヴォについての過去記事を見ていただけるとよらピヴォアラによる攻撃のパターンについての理解が深まるかと思います

giriguro.hatenablog.jp