ベクトルで見るフェイクの動き (1)
こんにちは~。
Fリーグの開幕もだんだんと近づいてまいりました。
今年から2部制になったので、是非F2の方も注目してほしいなと思います。
また、今年はFリーグ選抜という平均年齢21歳くらいの若手選手が集まったチームもあるので、そちらも今後のスター発掘を含めて注目してみてくださいね。
個人的にはシュライカー大阪からF選抜に入った齋藤日向選手を推しています。
この選手を初めて見たのは全日本ユースフットサル選手権で、帝京長岡の優勝に大きく貢献しました。
身体は大きくありませんが、冷静さや判断力を武器に是非活躍してほしいなと思っています。
※今回の記事は相当つまんない+文章ベースなので覚悟して興味のない人は読んでください(笑)
さてさて、今回はかなり地味な部分に焦点を当てていきます。
サッカーの試合観戦などをしたことがある人は分かると思いますが、どうしてもスポーツ観戦をするとついついボールを持っている選手に目が行ってしまいがちです。
少なくともあまりそのスポーツの観戦に慣れていない段階でボール以外の部分も観れる人はかなり少ないんじゃないかなぁ、と思います。
かく言う自分もやっぱりボールに集中しがちなのですが。(*_*;
しかし、ボールのない場所では血肉を争う緻密な駆け引きが行われているのです。
それはパスコースを作るため、フリーで受けるため、スペースを空けるためなどなど色々な意図があるのですが、ディフェンスの選手を惑わそうとボールを持っていない選手も動いています。
いや、むしろそちらの方が大事だったりします。
どれだけボールの扱いが上手くてもこのボールを持っていないときの動き、オフザボールの動きが悪いと評価はぐっと下がってしまいます。
では、このオフザボールの動きとは具体的には何なのでしょうか?
その要素として最も大切だと考えられているのが「フェイク」です。
フェイクとは騙すこと。
つまり、相手選手を騙してボールをフリーで受ける動きが大切なわけです。
このフェイクをさらに細かく分析していくと、色々なパターンに分かれていくのですが(それは体系立てて行く上では当たり前なのですが)、全てにおいて鍵となる概念があります。
それが「ベクトル」です。
はい、もうタイトルの伏線回収しちゃいました(笑)。
まぁ、ベクトルって要は矢印のことなんですがそんなん当たり前やんって感じだと思います。
ちょっと格好良く言っただけですね(笑)。
ではこのベクトルを意識しながら色々なフェイクのパターンについて見て行きましょう。
(1)フィンタ
これは確か普通にフェイクという意味と同義だったと思います。
ただ、私はこれをフェイクという言葉と区別して使用しています。
ややこしくてすみません(笑)。
まぁ、言葉の意味をしっかりと追求したい方は自分なりに用語を当てはめておいてください。
で、このフィンタというのは一体何なのかというと主にアラの選手がボールを受ける前に行う予備動作のことを指しています。
どういうことかと言うと、選手が真っ先に目指さなければいけないのはゴールに近づくこと、つまり裏を取ることです。
これを「バ」って呼んでます。(これもネーミングに異論がある人がいるかもしれませんが、ご了承を)
つまり、相手選手としては本来このバをケアしなければなりません。
なので少しオフェンスの選手よりも引いた位置を取るのでパスが通りやすい状態になっているわけです。
しかし、それを何度もやっているといずれ相手ディフェンスはどうせ足元にしか来ないだろうと予測することができます。
この予測というのは守備側にとってとても有利に働きます。
守備の強度は簡易的に表せば予測×実行なわけですから。
つまり攻撃側はしっかりと裏を取れる、すなわちバという選択肢を守備側に意識させなければなりません。
そのための道具がフィンタなわけです。
では、具体的にフィンタの動きについて見て行きましょう。
次のようにダイヤモンドでのアラの選手の動きを考えます。
この状態で受けても相手からのプレッシャーが来ます。
したがってバの動き、つまりベクトルを縦に向けます。
すると相手の守備は縦を意識して自分のベクトルを後ろ側へと持っていきます。
この相手がベクトルを変えた瞬間、さらに言えば変えようとした瞬間がねらい目です。
ここで一気にベクトルを逆向きにしてボールを受けるのです。
すると自然とフリーの状態でボールが受けれていると思います。
これが基本的なフィンタの動きとなります。
ここで少し気をつけていただきたい部分があります。
1つ目は自分のベクトルを縦に向ける時。
実はこの言い方は正確ではありません。
正しいのは自分のベクトルが縦に向くと相手に予測させた時です。
つまり、実際にベクトルを縦に向けて動く必要が絶対にあるというわけではないのです。
相手のベクトルを動かしてしまえばそれで勝ちです。
2つ目は自分のベクトルを逆向きにするとき。
こちらも言い方としては正確ではありません(笑)。
この時に大切なのは相手から離れた状態でボールを貰うことですよね。
それはつまり相手のベクトルから見て相対的に離れればOKなわけです。
つまり、ベクトルを逆向きにしなくとも、その場で止まってしまえば相手は勝手に離れていってくれるわけです。
以上のことから気づいた人もいるのではないでしょうか?
なんと、理論上では全く動かなくてもフィンタの動きができるのです(笑)。
実際ほとんど動かないフィンタを行う選手もいます。
フィンタはフットサルにおいては基本中の基本に数えられるので、是非プレーする人も観るだけの人もしっかりと知っておいて損はないと思います。
参考動画
動画のタイトルはフィンタ(フェイク)となっていますが、これは昔の自分と今の自分で言葉の定義が違うからです。
今の言葉だと正確にはフィンタを含むフェイク集(ほぼフィンタ)です。
長々とお付き合いいただきありがとうございます。_(._.)_
少しフィンタの項だけで長くなってしまったので今回はこれくらいで締めようと思います。
予告としましては(2)ピヴォット(3)ジャグナウ(4)ケブラといった感じでやろうかなと思っています。
是非興味のある人は次回の記事も読んでみてください~!